ZipGradeの代替アプリをお探しの先生へ:Snap AIと正直に比較
ZipGradeは低価格で定評のあるマークシート読み取りアプリです。生徒が解答した用紙をそのまま採点できるZipGradeの代替アプリをお探しの先生向けに、Snap AIとの違い、ZipGradeのほうが向いているケース、ほかに検討したいツールをまとめました。
Snap AI チーム ·
ZipGradeの代替アプリを探しているなら、スマホで選択問題を採点できる手軽さは気に入っていても、別の何かを求めているのではないでしょうか。たとえば、専用の解答用紙を印刷しなくてよいこと、ブラウザで使えること、日本語の画面で使えること、自分のテストのやり方に合った無料プランなどです。以下では、ZipGradeのほうが優れている点も含めて両者を比較し、ZipGradeに似たほかの5つのアプリも簡単に紹介します。
最初にお断りしておくと、Snap AIは私たちの製品です。ほかのツールの情報は2026年10月に各社の公式ページで確認したもので、ご自身で確かめられるようリンクを付けています。価格や機能は変わることがあるため、導入前に最新情報をご確認ください。
ZipGradeの優れている点
ZipGradeは、iPhone、iPad、Androidの端末をマークシートの読み取り機に変えるアプリで、同社は100万人以上の先生に使われてきたとしています。2026年10月時点で、公式ページには次の特長が挙げられています。
- 印刷できる解答用紙。 標準の用紙は20問・50問・100問の3種類で、普通のコピー用紙に印刷できます。Custom Form Wizardを使えば、問題数、選択肢の数、ラベルも設定できます(ZipGradeの用紙)。
- シンプルな読み取り。 用紙の四隅にある四角いマークをカメラの画面に合わせると、アプリがマークを読み取ります。
- オフラインで採点。 読み取りと採点にインターネット接続は不要で、データは後からzipgrade.comやほかの端末と同期できます。
- 低価格。 無料プランでは月100枚まで採点でき、無制限の採点は1年間6.99ドルで、自動更新はありません(ZipGradeの料金。米国での価格で、変更される場合があります)。
- 複数バージョンの正答。 1つのテストに複数バージョンの正答を登録でき、CSVからの正答の取り込み、別解の許可、問題ごとの配点の重み付けにも対応しています。
- 便利なレポート。 識別力(discriminant factor)を含む設問分析、到達基準やコンピテンシー別のタグ付け、成績の推移、取得した全データのCSVエクスポートがあります(ZipGrade)。
- iPhone、iPad、Android、Webに対応。 ある端末で読み取り、別の端末で確認できます。Webサイトのzipgrade.comでは、レポート、クラス名簿の取り込み、オンラインで解答する生徒向けのWebテストも使えます。米国のApp StoreではiOSアプリに約3万7,000件の評価があり、平均は4.9です(App Store)。
これで必要なことがまかなえるなら、代替アプリはいらないかもしれません。
大きな違い:どの用紙を採点するか
ZipGradeが読み取るのはZipGradeの用紙です。生徒は標準またはカスタムのZipGrade用紙にマークし、アプリがその用紙を読み取ります。公式ページには、問題用紙に直接書き込んだ解答を採点する機能の説明はありません。四隅にマークのある専用の用紙なら、読み取り側は毎回同じレイアウトを前提にできます。
Snap AIは、生徒がすでに解答した用紙から採点を始めます。AIモデルが、問題用紙そのものに丸で囲んだり印を付けたりした解答、または一般的な多くのレイアウトのマークシートや解答用紙の解答を読み取り、あわせて生徒の氏名、クラス、試験コードも読み取ります。そのうえで、AIではなくSnap AIの採点プログラムが、各解答を先生の正答と照合します。解答用紙を使いたい場合は、任意のテンプレートをA4のPDFでダウンロードして印刷できます。
その代わり、自由に書かれた丸囲みは、写真の写り具合や生徒の書き方のわかりやすさに左右されやすくなります。ピンぼけの写真、薄すぎる鉛筆、端が切れた用紙、2つの選択肢への丸囲みがあると、誤読や読み取れない問題が出ることがあります。Snap AIが読み取れなかった問題は未採点(修正するまで0点)になり、先生は各答案を元の写真と並べて確認して、それ以外の誤りも見つけます。結果に影響する要因はAI採点の精度で解説しています。
具体例
たとえば、3クラス(各30人)で40問の選択問題テストを、A問題とB問題の2種類で実施するとします。ヘッダーには試験コード101と102をそれぞれ記載します。答案は全部で90枚です。
- ZipGradeの場合: 2つの正答バージョンを設定し、ZipGradeの用紙を90枚印刷して、生徒に解答を書き写してもらいます。教室にWi-Fiがなくても、1枚ずつ読み取れます。
- Snap AIの場合: 生徒は問題用紙に直接丸を付けます。先生は2種類の正答を1つの解答にまとめて入力し、各答案を撮影します。Snap AIは読み取った試験コードをもとに、各答案を対応する正答と照合します。答案ごとにインターネット接続が必要です。
どちらが間違っているということはありません。別の用紙への書き写しでミスが起きるなら、問題用紙の解答をそのまま採点することでその手間をなくせます。インターネットが不安定な場所で採点することが多いなら、ZipGradeのオフライン読み取りは大きな利点です。
ZipGradeとSnap AIの比較表
| 項目 | ZipGrade | Snap AI |
|---|---|---|
| 解答用紙 | 必要:ZipGradeの用紙(20問・50問・100問)またはカスタム用紙を普通紙に印刷 | 不要:問題用紙や一般的な多くのレイアウトのマークシートを読み取り。A4テンプレートは任意 |
| 読み取り方法 | 四隅の4つの四角を合わせてカメラで読み取り | 写真またはファイル(JPEG、PNG、WebP、GIF、PDF、各5MBまで)をAIモデルが読み取り、プログラムで採点 |
| 対応端末 | iOSアプリ、Androidアプリ、Webサイトzipgrade.com | 最新のブラウザで使えるWebアプリとAndroidアプリ。iOSアプリはなし |
| オフライン | 対応 | 非対応(インターネット接続が必要) |
| 料金(2026年10月) | 月100枚まで無料、無制限は年6.99ドル・自動更新なし(米国) | 現在は無料で利用可能。1日に採点できる答案数に上限あり |
| 正答の入力 | アプリで入力、またはCSVから取り込み | テキストで自由入力(1.A 2.B 3.C)、または写真・ファイル(10件まで)。確認後に編集可 |
| 問題の種類と試験コード | 1つのテストに複数の正答バージョン。バージョン別の印刷用紙あり | 1つの解答に複数の試験コードを入力可。各答案の試験コードを用紙から読み取り、対応する正答と照合 |
| 問題形式 | 選択式、正誤、組み合わせ、数値マーク式。別解と配点の重み付けに対応 | 選択式(テンプレート使用時は最大8択)、部分点のある複数文の正誤問題、正誤、短答、組み合わせ。記述・論述は非対応 |
| 生徒情報 | 50問・100問の用紙に生徒ID欄。クラス名簿の取り込み(CSV) | 用紙に書かれた氏名、クラス、試験コードを読み取り。クラス名簿機能はなし |
| レポート | 設問分析、到達基準別のタグ付け、成績の推移 | 設問ごとの正解・不正解・未採点の数、クラス平均、得点の範囲 |
| エクスポート | 取得した全データのCSV(App Storeの説明にはPDFの記載も) | CSVのみ(ExcelやGoogleスプレッドシートで開けます) |
| アプリの言語 | iOSアプリ:英語、アラビア語、スペイン語、トルコ語 | Webアプリ:日本語を含む10言語、Androidアプリ:日本語を含む20言語 |
まとめると、オフライン利用、iPhone対応、クラス名簿、レポートの充実度ではZipGradeが勝っています。Snap AIの強みは、専用の用紙なしで採点できることと、各答案から試験コードや手書きの短答を読み取れることです。なお、App Storeに記載されたZipGradeのiOSアプリの対応言語に日本語は含まれていません。
Snap AIがZipGradeに劣る点
2026年10月時点で、Snap AIを選ぶと次の点はあきらめることになります。
- オフラインモードがない。 答案はすべてクラウドストレージにアップロードされ、AIモデルが読み取ります。Wi-Fiが弱い場合は、カメラアプリで撮影しておき、後からファイルをアップロードしてください。生徒のデータの扱いは、学校の規則に沿って先生ご自身の責任で管理する必要があります。
- iOSアプリがない。 iPhoneやiPadでは、代わりにブラウザでWebアプリを使ってください。
- 設問分析や到達基準別のレポートがない。 統計ページでは設問ごとの数と得点の範囲を確認できますが、識別指数、到達基準のタグ付け、テストをまたいだ推移の追跡はありません。
- CSVのみ。 PDFのレポート、.xlsxファイル、LMSや成績管理システムとの連携はありません。CSVにはクラスの列がないため、クラスごとにバッチを分けておきましょう。
- 新しい製品。 Snap AIはZipGradeに比べて実績がはるかに短く、レビューもずっと少ないです。
- 写真の質が結果を左右する。 どのバッチでも、未採点として示された問題を確認する時間を見込んでおきましょう。
- 無料プランには1日の上限がある。 同じ日に複数の大人数クラスを採点する場合は影響することがあります。
ZipGradeとSnap AI、どちらを選ぶべきか
ZipGradeが向いているのは、こんな先生
- インターネット環境が不安定な教室や学校で採点する
- iPhoneやiPadの専用アプリを使いたい
- 設問分析、到達基準別のレポート、テストをまたいだ伸びの追跡を重視している
- ZipGradeの用紙を印刷することに抵抗がなく、生徒も正しく記入できる
- 少額の年額固定料金で無制限に採点したい
Snap AIが向いているのは、こんな先生
- 生徒に問題用紙へ直接解答させたい(低学年の児童や、短い小テストなど)
- 学校独自の解答用紙など、ほかのレイアウトのマークシートをすでに使っていて、まず数枚で試せる
- 答案ごとに試験コードを記載したA問題・B問題などを実施し、各答案を対応する正答と照合したい(複数の問題の種類を採点する方法)
- 12.5のような短答を手書きで書かせたい、または部分点のある複数文の正誤問題を使いたい
- Androidやブラウザで作業し、正答は入力または撮影で登録したい
- 現在無料で使えるツールを探している
両方を使い分けることもできます。単元テストはZipGradeの用紙で、問題用紙に解答させる小テストはSnap AIで、という方法です。
ほかに検討したいZipGradeの代替ツール
以下のZipGradeに似たアプリはそれぞれ異なる方法をとっており、学校によってはこちらのほうが合うかもしれません。情報は2026年10月時点の各公式サイトによるものです。このほか、日本国内にも学校向けのデジタル採点システムがあります。
- Gradient(旧GradeCam)。 既存のテストに組み込めるGradientの解答フォームを、スマホ、タブレット、Webカメラ、書画カメラで読み取ります。設問分析や到達基準別のレポートがあり、Canvas、Schoology、Clever、ClassLinkや、PowerSchoolなどの成績管理システムと連携します。料金は学校・学区向けで、生徒1人あたり3.50ドル、パッケージは年2,800ドルから(別途導入費用)です(Gradient、料金)。
- Akindi。 独自のマークシートを作成し、各用紙のQRコードで授業とテストごとに仕分けます。用紙は普通紙に印刷でき、どのスキャナーからでもアップロードできます。Canvas、Blackboard、Moodle、D2L Brightspaceと連携し、主に大学などの高等教育向けです。料金は見積もりによる年間ライセンスで、30日間の無料試用(パイロット)があります(Akindi、料金)。
- Gradescope(Turnitin)。 スキャンした紙の試験を、ルーブリックを使って設問ごとに採点するためのツールです。マークシートの自動採点では200問の固定テンプレートを使い、正答のバージョンは5つまでですが、マークシートとAI支援採点はInstitutionalプランの機能で、無料のBasicプランには含まれません(Gradescopeの料金)。
- Remark(Gravic)。 Remark Office OMRは、自分で作成した普通紙のフォームをスキャンして読み取るWindows用ソフトです。Remark Test Gradingは、複数バージョンのテストに対応したホスト型サービスです。どちらもExcel、CSV、SPSSなどにエクスポートできます(Office OMR、Test Grading)。
- iGrade。 iOS、Android、Webで使えるAIアプリで、普通の紙のテストを撮影した写真から、記述式を含む手書きの解答を読み取り、判断に迷う解答にはフラグを付けます。無料プランは月40枚、有料プランは月4.99ドルからで、CSVエクスポートに対応しています(iGrade、App Store)。
マークシートは使いたいけれど自分でレイアウトを決めたい場合は、無料の解答用紙ジェネレーターで印刷し、写真で採点できます。
ZipGradeからの乗り換え:移行のコツ
Snap AIはZipGradeのテストや結果を取り込めませんが、移行作業はほとんどコピー&ペーストで済みます。
- これまでの記録を残す。 先にZipGradeの過去の結果をCSVでエクスポートしておきます。
- 満点を設定する。 Snap AIで採点バッチを作成すると、最初のステップが配点設定です。初期設定では10点満点なので、100点満点にしたい場合は配点スケールを100に設定します。問題形式ごとの配点もここで設定できます。
- 正答をテキストで再利用する。 次のステップの解答を入力でテキストを選びます。1.A 2.B 3.Cのような簡単な形式で正答を貼り付けるか、スプレッドシートの列をコピーします。確認を押し、読み取られた内容をチェックします。
- すべての問題の種類を1つの解答にまとめる。 「試験コード 101」の後にその正答、「試験コード 102」の後にその正答を書くと、Snap AIが試験コードごとの正答に分けます。各答案に試験コードがはっきり書かれているようにしてください。解答に複数の試験コードがあると、試験コードを読み取れない答案があった時点で採点が止まります。事前にヘッダーを確認するか、問題の種類ごとに別のバッチで採点しましょう。
- 手元のZipGrade用紙を試す。 Snap AIは一般的な多くのレイアウトのマークシートを読み取れるため、記入済みのZipGrade用紙を撮影することもできます。ただし、ZipGrade用の読み取りアプリではないので、結果は保証されません。まずは少ない枚数で試してください。読み取るのは手書きの氏名で、マークした生徒IDではないため、生徒には氏名をはっきり書いてもらいましょう。
- 鮮明な写真を撮る。 用紙を平らに置き、明るい場所で四辺がすべて写るように撮影します。1枚の答案が生徒1人分で、複数ページのテストはその答案に複数の写真として追加します。ほかのコツはスマホで選択問題を採点する方法をご覧ください。
- 確認してからエクスポートする。 確認するを開いて未採点の問題を修正し、CSVとしてエクスポートを使います。バッチはクラスごとに1つにしておきましょう。詳しくは採点結果をExcelやGoogleスプレッドシートに取り込む方法をご覧ください。
ZipGrade、Gradient、GradeCam、Akindi、Gradescope、Turnitin、Remark、iGradeは、それぞれの権利者の商標です。Snap AIはこれらのいずれとも提携しておらず、推奨や後援も受けていません。
よくある質問
関連ガイド
- マークシート・解答用紙なしで選択問題を採点する方法生徒には問題用紙に直接○をつけるか答えを書かせ、答案を1人ずつ撮影すれば、AIがマークを読み取り、判別しにくい箇所は先生が確認します。読み取りやすいもの・読み取りにくいもの、そしてマークシートのほうが向いている場面を解説します。
- マークシートのテンプレートを無料で作成・印刷(1〜100問)ブラウザ上で選択問題用のマークシート(解答用紙)を作成できます。問題数・選択肢・用紙サイズ・記入欄を選んで印刷するか PDF で保存するだけで、登録は不要、授業での利用は無料です。
- 選択問題のAI採点はどこまで正確?精度を左右するポイント選択問題など答えが決まっている問題では、AI採点の精度はAIが各解答を正しく読み取れるかで決まります。読み間違いの原因、自分の答案で精度を確かめる方法、すべての点数を先生が最後まで管理する方法をまとめました。